小さなゴミによる鍵穴詰まりの不調解消法

私が住んでいるアパートは大きな幹線道路沿いにある。しかも道路から離れているところではなく、限りなく道路に近い場所にある。幸いなことに玄関側が道路に面しているので普段の生活で困ることはあまりないけれど、それでも夜中静かにしているときなんかは、大型トラックが勢いよくアパートの側を走り抜けると振動を感じることがある。それくらい道路と密接な場所に私のアパートは建っているのだ。

リビングや寝室は道路とは逆側の間取りだったし、昔線路沿いの家に住んでいたこともあったので、騒音で悩むことはないだろうと思っていたけれど、トラックやバスなどの騒音や深夜に徘徊する暴走バイクの騒音は想像以上で、引っ越してしばらくの間はまともに寝ることができなかった。だけど慣れとは恐ろしいもので、ものの一か月も経つとぐっすり眠れるようになったのだから、人間て慣れる生き物なのだなと思う。

それに想定外だったのは騒音だけではなかった。排気ガスが常にすごかったせいか、うちの玄関は掃除しても掃除してもすぐに汚れるのだ。しかもドア表面が汚れるだけならまだしも、鍵穴の中にまでゴミが溜まってしまうので、鍵の開閉時に違和感を抱くことが多い。一度アパートの管理会社に相談したら、小さなゴミによる鍵穴詰まりの不調解消法を教えてもらった。きっと場所が場所だけに、こういう相談はうち以外の住人からも出てくるんだろう。

その解消法とはズバリ、ハンディ型掃除機で鍵穴を吸う、というとても簡単なものだった。もちろんハンディ型掃除機がなければ普通の掃除機でも構わないという。そして確かに、掃除機で鍵穴を吸った後は鍵の不調が戻るのである。こんな裏技は、ここに住まなければ知らなかっただろう。何事もどんな状況も、自分の糧になるのだなと思い知ったのだった。